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Deep Diver

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どうしたら、誰かを苦しめている課題をみんなの問いにできるだろうか? 持続可能な社会インパクトを生みだしている現場に編集部がDeepDiveします。課題の現場を取材し、みんなで考え…
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#リフレーミング

ISSUE Carbon Neutrality |人類学から見た気候変動とテクノロジー

 経営意識の中に環境意識が取り込まれ、多くの企業がCO2排出量の削減などに力を入れています。AIを活用した気候変動予測やIoTを活用した省エネルギー化など、デジタルテクノロジーを活用してそれらの問題を解決しようとする企業は多いものの、気候変動は複雑かつ巨大な問題だけに、その全体像が捉えづらく、企業にとって何が解くべき「本質的な課題」なのかを見極めることが難しいのが現状です。  気候変動対策の必要性を理解していても、そもそも何が課題なのか、なぜ課題解決に取り組まなければならな

いろとりどりの解決|神奈川県川崎市

社会課題が多様化・複雑化する昨今。従来のアプローチでは、解決が難しい問題が山積しています。自治体においてもそれは同じ。市民のニーズが多様化し、業務が多岐にわたる一方、担い手が不足といった問題などから、これまでのやり方や仕組みだけでは、対応が難しくなってきています。  そんな中、約154万人の人口を擁し、7つの行政区からなる神奈川県川崎市 は、「市民創発」という市民・企業・行政などの垣根を超えた、新しい市民自治の在り方を模索しています。7区それぞれで異なる歴史や特色を持ち、抱

誰もがありのままの“あなた”でいられる社会とは

近年、DE&I(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)の実現に向け、障がいのある人の雇用機会の拡大や、安心して働ける職場づくりの取り組みが進んでいます。 障がい者の法定雇用率が段階的に引き上げられ、障がい者の雇用が大きく進展している一方、職場の雰囲気や人間関係に馴染めず、短期間で離職してしまう人も少なくありません。 昔はこうした問題の原因を、各人にある障がい特性に起因するという「医学モデル(個人モデル)」の考え方もありましたが、現在は大きく変わり、生活の場や仕事の

事業は「理念」を体現する「シーン」 ~地域未来創造企業 きたもっく~

地域から社会課題の解決に取り組む企業にとって、持続可能な事業をつくることは、リソースが潤沢な都心部に比べると、難しいもの。 そんな中、県外や国外からも仲間が集まり、事業を多角化し、伸ばし続けている企業があります。浅間山の麓・群馬県長野原町北軽井沢にある「有限会社きたもっく」です。 キャンプ場「北軽井沢スウィートグラス」や宿泊型ミーティング施設「TAKIVIVA(タキビバ)」などの場づくり事業と地域素材を活用した6次産業化に取り組んでいる同社。キャンプ場のオープン以来、20